COLUMN
2026.06.27|整骨院マーケットレポート
シリーズについて
このレポートは「47都道府県 整骨院マーケットレポート」シリーズの第21回。ピュアグロース株式会社 ヘルスケア事業本部が、都道府県ごとの整骨院市場を人口構造・競合密度・エリア特性・勝ちパターンの4軸で徹底分析します。経営判断・出店戦略・差別化設計の実務に直接使えるデータをまとめました。
山口県の競合密度は約25.2院/10万人。全国平均(40.7院)の約62%。このシリーズで分析してきた47都道府県の中でも最低水準の競合密度だ。
しかし山口の低競合を「だから楽に勝てる」と読むのは早い。山口には「院に来る習慣がない」産業従事者が県の主要産業を担っているからだ。
周南コンビナート(周南市)は西日本最大級の石油化学工業地帯だ。出光興産・東ソー・トクヤマという大企業の工場が集積し、プラント作業員・化学装置オペレーターが24時間シフトで働く。「休日に整骨院に行く」という行動習慣が作りにくい環境の中、腰痛・肩こりを慢性的に抱えたまま働き続けている従事者が多い。
光市の日本製鉄(光製鉄所)は日本を代表する鉄鋼の一大生産拠点だ。溶鉱炉・圧延ラインで働く従事者は高温・振動・重量物という過酷な環境下に毎日置かれている。「体の痛みは仕事の一部だ」という製鉄所文化が院への来院を阻んでいる。
そして山口最大のユニーク市場が岩国市だ。
岩国基地(Marine Corps Air Station Iwakuni)は全国最大規模の在日米軍基地の一つで、F-35B戦闘機の最前線配備基地として知られる。米海兵隊・海軍の軍人・軍属とその家族が岩国市に多数居住しているが、英語対応の整骨院が岩国市内にはほとんどない。英語問診票・英語説明ができる院は岩国市で米軍家族層を事実上独占できる——これが山口最大の穴だ。
下関のふく(フグ)漁業・遠洋サバ漁業の漁師たちも「院に来ない層」だ。唐戸市場を支える漁業従事者の船上重労働による腰痛・肩痛は慢性化しているが、「漁師が整骨院に行く」という行動は一般的ではない。「下関の漁師の体を診る院」というポジションは、ふくの街でしか使えない差別化だ。
山口は「院に行かない層」ばかりの県だ。だからこそ、その層に直接刺さるポジションを取った院が競合ゼロの市場を手にできる。
| 指標 | 数値 | 備考 |
|------|------|------|
| 総人口 | 約128万人 | 全国28位(全国有数の速さで減少中)|
| 高齢者人口(65歳以上) | 約43万人 | 高齢化率約34% |
| 生産年齢人口(15〜64歳) | 約70万人 | 構成比約55% |
| 年少人口(0〜14歳) | 約13万人 | 構成比約10% |
高齢化率34%は全国平均(29.1%)を大幅に上回り、全国上位の水準だ。人口減少も全国で最も深刻なグループに入る。2030年代には110万人台に減少する見通しだ。
主要都市別人口:
| 市町村 | 人口 | 特性 |
|--------|------|------|
| 下関市 | 約26万人 | 最大都市・ふく(フグ)・関門海峡・港湾・漁業 |
| 山口市 | 約20万人 | 県庁所在地・行政・農業・瑠璃光寺 |
| 宇部市 | 約17万人 | 宇部興産・セメント・化学工業・炭鉱遺産 |
| 周南市 | 約14万人 | 石油化学コンビナート(旧徳山市)|
| 岩国市 | 約13万人 | 米軍岩国基地・錦帯橋・製造業 |
| 防府市 | 約11万人 | マツダ防府工場・農業・天満宮 |
| 下松市 | 約5.7万人 | 日立製作所・製造業 |
| 光市 | 約5万人 | 日本製鉄光製鉄所・製造業 |
| 萩市 | 約4.3万人 | 世界遺産(萩城下町・松下村塾)・観光・漁業 |
| 美祢市 | 約2.5万人 | 秋吉台・石灰石採掘・農業 |
| 長門市 | 約3万人 | 長門湯本温泉・漁業・農業 |
①化学・石油化学工業従事者(周南市・宇部市)
周南コンビナートは出光興産・東ソー・トクヤマ・東燃化学など大企業の石油化学工場が集積する西日本最大の化学工業地帯だ。プラントの配管工・装置オペレーター・保全担当者は高所・高温・振動環境での作業が多く、腰痛・肩こりの発生率が高い。24時間シフト制のため「院に行く時間がない」という声が多いが、休暇日に集中来院する層でもある。
宇部興産(現UBE株式会社)が中心の宇部市の化学・セメント産業も同様だ。セメント工場・化学品製造の従事者の腰痛・肩こり需要が安定して存在する。
②製鉄・機械製造従事者(光市・下松市・防府市)
日本製鉄光製鉄所(光市)は電磁鋼板・ステンレス鋼の主力生産拠点だ。製鉄所の溶鉱炉作業・圧延ライン作業・鉄鋼搬送は高温・振動・重量物という腰痛の「三重苦」をそろえている。
下松市の日立製作所(日立笠戸事業所)は新幹線車両・鉄道車両の生産で世界的に知られる。車両製造の溶接工・塗装工・組み立て工の慢性腰痛需要がある。
防府市のマツダ防府工場は自動車製造の大規模工場だ。製造ラインの組み立て作業による腰痛・肩こり需要が製造業全般と共通して存在する。
③米軍・自衛隊関係者(岩国市)
米軍岩国基地は F-35B戦闘機の最前線配備基地として日本最大規模の在日米軍基地の一つだ。基地拡張により軍人・軍属・家族の岩国市居住者数は年々増加している。英語対応の整骨院が岩国市内にはほとんどなく、米軍家族が整骨院に通いたくても言語の壁で来院できない現状がある。
④漁業従事者(下関市・萩市・長門市・周防大島)
下関市は全国有数の水産業都市だ。ふく(フグ)・遠洋サバ・イカ・アジの漁業が盛んで、唐戸市場・南風泊市場(ふく市場)を支える漁師の数は多い。萩・長門・周防大島(東和町)でも漁業従事者の腰痛需要がある。
⑤観光業従事者(萩市・長門市・美祢市・岩国市)
萩城下町・松下村塾(世界遺産)、錦帯橋(岩国)、秋吉台・秋芳洞(美祢)、長門湯本温泉——山口の観光地は多様だ。旅館・ホテルスタッフの腰痛需要と、農業(萩みかん・夏みかん・周防大島みかん)の農業腰痛需要がある。
| 指標 | 数値 |
|------|------|
| 施術所数(R4確定値) | 322院 |
| 推計年間市場規模 | 約386〜463億円 |
📌 第1章の急所
山口県の化学工業従事者は「シフト勤務×休日分散」という働き方のため、「土日に整骨院に行く」という行動パターンを持ちにくい。この層を取り込むには「平日の昼間(シフト明け後)」と「夜間診療枠(22時まで)」という設計が必要だ。シフト勤務者向けに「LINEで当日予約OK・どの曜日も同じ品質」を訴求した院が周南・宇部エリアで最も製造業従事者の来院を増やしている。
| 指標 | 山口県 | 全国平均 |
|------|--------|----------|
| 施術所数(R4確定値) | 322院 | 50,919院 |
| 競合密度 | 約25.2院/10万人 | 約40.7院/10万人 |
| 人口 | 約128万人(全国28位) | — |
全国平均の62%という低密度は、このシリーズで分析した47都道府県の中でも最低水準だ。特に工業地帯・農村・漁業地帯は全国でも最も院が少ないエリアに入る。
| エリア | 推計競合密度 | 特性 |
|--------|-------------|------|
| 下関市中心部 | 28〜40院/10万人 | 最大都市。全国平均大幅以下 |
| 山口市中心部 | 25〜38院/10万人 | 県庁所在地。全国平均大幅以下 |
| 宇部市中心部 | 28〜40院/10万人 | 化学工業都市。低競合 |
| 周南市(旧徳山)| 22〜35院/10万人 | コンビナート。低競合 |
| 岩国市 | 18〜30院/10万人 | 米軍基地×製造業。低競合 |
| 防府市 | 20〜32院/10万人 | 自動車製造。低競合 |
| 光市・下松市 | 15〜28院/10万人 | 製鉄×鉄道車両。超低競合 |
| 萩市 | 10〜20院/10万人 | 観光×漁業×農業。超低競合 |
| 長門市 | 5〜15院/10万人 | 温泉×漁業。最低水準 |
| 美祢市 | 5〜15院/10万人 | 石灰石採掘×農業。最低水準 |
| 周防大島 | 5〜10院/10万人 | 離島×みかん農業。最低水準 |
📌 第2章の急所
光市・下松市の競合密度15〜28院/10万人は全国でも最低水準の一つだ。日本製鉄光製鉄所(光市)と日立製作所笠戸(下松市)という2大工場が隣接するこのエリアは、製造業従事者の腰痛・肩こり需要が豊富でありながら院がほとんどない。光市・下松市で「製鉄所・鉄道車両製造専門」として開業した院は、事実上の地域独占を短期間で達成できる。
周南市(旧徳山市)の周南コンビナートは西日本最大級の石油化学工業地帯だ。
| 主要企業 | 業種 | 主な製品 |
|---------|------|---------|
| 出光興産(旧興亜石油)| 石油精製 | ガソリン・灯油・重油・化学品 |
| 東ソー | 塩化ビニル・化学品 | ソーダ灰・エチレン・ポリマー |
| トクヤマ(旧徳山曹達)| 化学・セメント | 多結晶シリコン・セメント |
| 東燃化学 | 石油化学 | オレフィン・ポリマー |
| 日本精蝋 | ワックス | 石油ワックス製品 |
プラント作業員・化学装置オペレーター・保全・配管工が主な患者層だ。
周南コンビナート従事者の身体負担:
高所(10〜30m)での配管・機器点検作業
高温環境(蒸気配管周辺)での長時間作業
振動工具(インパクトレンチ・グラインダー)の多用
重い機材の搬送・据え付け
腰痛・肩こり・振動障害(手首・肘)が慢性化している従事者が多い。
UBE株式会社(旧宇部興産)は化学・機械・建設資材(セメント)を主力とする総合企業だ。宇部市はその企業城下町として発展してきた。
セメント製造・化学品製造の工場従事者は粉塵環境・重機操作・高所作業が多い。宇部市の製造業従事者の腰痛・肩こりは周南コンビナートと同様の構造を持つ。
日本製鉄光製鉄所(光市):
電磁鋼板(変圧器・モーターコアの素材)とステンレス鋼の主力生産拠点。溶鉱炉作業・圧延ライン・仕上げ加工の従事者の腰痛・熱中症リスク・振動障害が課題だ。
日立製作所笠戸事業所(下松市):
新幹線N700系・英国向け高速鉄道(Class 800系)・米国向け鉄道車両を製造する世界的な工場だ。車両製造の溶接・塗装・組み立て作業による腰痛・肩こりが多い。
防府市のマツダ防府工場:
マツダの主力生産拠点の一つ。組み立てラインでの反復作業による腰痛・肩こりは自動車製造全般と共通した需要だ。
📌 第3章の急所
周南コンビナートの従事者は「深夜明け(翌日休み)」という時間に来院できる層だ。この「深夜明け・午前中の来院」に対応した院は、一般的な整骨院が診療していない時間帯に競合なしで患者を取れる。「深夜明け・朝一来院歓迎・LINEで当日予約」という訴求は周南・宇部の化学工業従事者に最も響くキャッチコピーの一つだ。
岩国基地(Marine Corps Air Station Iwakuni)は米海兵隊・海軍の航空基地として日本最大規模の在日米軍基地の一つだ。
| 指標 | 数値(推計)|
|------|------------|
| 基地内居住米軍人員 | 約1万人以上(軍人・軍属)|
| 家族を含む総人口 | 約1.5〜2万人(推計)|
| 岩国市の外国人人口比率 | 市人口の約10%前後 |
| 主要部隊 | VMFA(F-35B戦闘機飛行隊)・海軍飛行隊 |
基地の拡張(厚木基地からの部隊移転)により、岩国市の米軍関係人口は近年さらに増加している。
米軍家族層の整骨院ニーズ:
基地内の診療所(Clinic)は基本的な内科・外科に対応しているが、整骨院・接骨院的な手技療法への対応は限定的だ
米国ではカイロプラクター(Chiropractor)が整骨院に相当する存在として普及しているため、「日本の整骨院=カイロプラクターに近い手技療法」と説明すれば需要に繋がりやすい
妻(軍属家族)層の腰痛・産後骨盤ケア需要が特に高い
①英語対応の徹底
英語問診票(Where does it hurt? / How long have you had this pain?など)
院内表示・料金表の英語表記
Googleビジネスプロフィールの英語投稿
施術中の英語での症状説明(簡単な会話レベルで十分)
②「What is Japanese Seikotsu-in?」コンテンツの発信
日本の整骨院という概念を米軍家族に知ってもらうために、「Japanese Traditional Bone-Setting Therapy(日本の伝統的な骨接ぎ療法)」という英語での説明コンテンツをInstagram・FacebookとGoogleビジネスプロフィールに掲載する。
③FacebookとInstagramでの英語発信
米軍家族は基地内コミュニティのFacebookグループを強く活用する。「Iwakuni base families」などのグループに英語投稿で院の存在を知らせる方法が最速の認知獲得経路だ。
④カイロプラクター的な説明で架け橋を作る
「Similar to a Chiropractor but with Japanese traditional techniques(カイロプラクターに似ていますが、日本の伝統的な手技療法です)」という説明が米軍家族の来院の決断を最も速くする。
岩国市には航空自衛隊岩国基地も隣接しており、航空自衛官・家族の需要も存在する。「米軍家族も日本の自衛官家族も来院できる院」というポジションは岩国市で唯一無二だ。
📌 第4章の急所
米軍家族の口コミは「基地内コミュニティ(Facebook・LINE・WhatsApp)で超速で広がる」。一人の米軍家族(特に奥様)が「この院は英語が通じて良かった」という投稿をFacebookグループにすると、翌週から複数の米軍家族が来院した事例が各地の英語対応院で報告されている。岩国市では「英語OK」の院が現時点でほぼ存在しない。この穴を最初に埋めた院が岩国の米軍家族市場を長期独占できる。
下関市は「ふく(フグ)の本場」として全国に知られる日本有数の水産都市だ。
| 漁業種類 | 主な魚種 | 市場 |
|---------|---------|------|
| ふく漁業 | トラフグ・ショウサイフグ | 南風泊市場(世界最大のふく市場)|
| 遠洋漁業 | サバ・イワシ | 唐戸市場・南風泊市場 |
| 沿岸漁業 | アジ・タイ・タコ | 各地の港 |
| 捕鯨 | ミンククジラ | 下関港(調査捕鯨の基地)|
漁業従事者の身体負担:
ふく漁業(延縄漁):重い縄と大型フグの取り込みによる腰・肩への集中的な負荷
遠洋サバ漁業:長時間の航海・甲板上での作業・波動による体幹への負荷
市場作業員(市場でのせり・荷捌き):重い魚箱の反復搬送による腰痛
①「ふく漁師の腰専門」のポジション設計
「下関のふく漁師・漁業従事者の腰・肩に特化した施術」という訴求をGoogleビジネス・HPに入れる。「ふくの街、下関でしか使えないキャッチコピー」が地域のアイデンティティと共鳴する。
②漁協(下関市漁業協同組合・山口県漁業協同組合連合会)との連携
漁協の組合員向けイベント・安全研修への「漁師の体を守るセミナー」登壇が最速の接触経路だ。
③南風泊市場・唐戸市場周辺の集客設計
市場周辺に院を構える(または市場周辺への集客チラシ投下)ことで、早朝の市場仕事を終えた漁業関係者の来院を獲得できる。「市場仕事の後に来院」という動線を作ることがこのエリアの最大の集客戦略だ。
📌 第5章の急所
下関の漁師は「朝4〜6時に市場・漁港で仕事を終える」という生活リズムを持つ。一般的な整骨院(9〜10時開院)では「市場仕事後のゴールデンタイム(7〜9時)」を逃してしまう。早朝8時開院の院が下関の漁業従事者需要を独占できる。「朝8時から診てもらえる」という情報だけで漁業従事者の来院動機が生まれる。
萩市は「明治日本の産業革命遺産」(松下村塾・萩反射炉・恵美須ヶ鼻造船所跡など)として世界遺産に登録された歴史の街だ。
観光業従事者:萩城下町・松下村塾観光の旅館・ホテルスタッフの腰痛需要
みかん農家:萩市・長門市の夏みかん・萩みかん農家の農業腰痛。収穫期(秋)後の農閑期来院設計
漁業従事者:萩漁港のアジ・ハマチ・イカ漁師の船上重労働による腰痛
競合密度:10〜20院/10万人と全国最低水準に近い。MEO口コミ20〜30件で地域トップが取れる可能性がある
長門湯本温泉(2019年にリニューアル・リブランディングされた注目の温泉地)・俵山温泉を抱える観光都市だ。
温泉旅館スタッフ:布団の上げ下ろし・重い食器の運搬・立ち仕事による腰痛
漁業従事者:仙崎漁港のカニ・アジ・タイ漁師の腰痛
競合密度:5〜15院/10万人という全国最低水準。長門市で整骨院を開業すれば即座に地域独占に近い状態になる
秋吉台(日本最大のカルスト台地)の石灰石を採掘する太平洋セメントの採掘現場が市の基幹産業だ。
石灰石採掘従事者:重機オペレーター・採掘現場作業員の腰痛・振動障害
農業従事者:美祢市周辺の農業・畜産従事者の腰痛
観光業:秋吉台・秋芳洞への観光客対応(ただし観光シーズン限定)
📌 第6章の急所
長門湯本温泉は2019年に大規模な観光地リブランディングが実施され、若い旅行者・インバウンド観光客の集客に成功している。この「温泉地の再生エリア」で「温泉旅館スタッフの腰痛ケア」と「温泉観光客の急性外傷対応」を両立した院は、長門市という超低競合市場で安定した需要を持てる。
| エリア | 地域1位に必要な口コミ数(推計)| 優先度 |
|--------|-------------------------------|------|
| 下関市中心部 | 80〜130件 | 取りやすい |
| 山口市中心部 | 70〜110件 | 取りやすい |
| 宇部市 | 60〜100件 | 短期で達成可能 |
| 周南市 | 60〜90件 | 短期で達成可能 |
| 岩国市 | 50〜80件 | 短期で達成可能 |
| 光市・下松市 | 30〜50件 | 即独占可能 |
| 萩市 | 20〜35件 | 即独占可能 |
| 長門市 | 10〜25件 | 即独占可能 |
| 美祢市 | 10〜20件 | 即独占可能 |
山口県全体でMEO整備コストパフォーマンスが全国最高水準。どのエリアでも口コミ集積の難易度が低い。
| 月 | 配信テーマ |
|----|-----------|
| 3〜5月 | 「春の農作業前に体のメンテを(萩・長門みかん農家向け)」|
| 7〜9月 | 「夏の猛暑×シフト勤務の体の消耗。コンビナート勤務の方へ」|
| 10〜11月 | 「みかん収穫終了。農閑期の腰リセットはいまのうちに」|
| 12〜1月 | 「ふくシーズン(南風泊のせり)。漁業関係者の腰・肩のご相談を」|
FacebookグループへのEnglish投稿(Iwakuni Base Families等のグループ)
Google Business Profile のEnglish投稿・English説明文
InstagramでのEnglish施術紹介コンテンツ
下関市漁業協同組合・山口県漁業協同組合連合会への「漁業従事者腰痛予防セミナー」
JA山口グループへの「農業従事者健康管理プログラム」
周南コンビナート各社・日本製鉄光製鉄所の健康保険組合への法人提案
📌 第7章の急所
山口県は全都道府県の中でMEO整備のコストパフォーマンスが最も高い県の一つだ。長門市・美祢市はGoogle口コミ10〜25件で地域トップを取れる可能性がある。これだけの「圧倒的な先行優位」が今まだ残っているのは、山口県内の整骨院がMEO整備に積極的でないからだ。この機会を掴んだ院が山口の次世代繁盛院になる。
ターゲット:周南市・宇部市の石油化学・化学工業プラント従事者(30〜50代男性)
武器:早朝開院(8時〜)・深夜明け対応・LINEで当日予約OK・「プラント従事者専門」訴求
月商目標:160〜210万円
注意点:シフト勤務者は「いつでも来院できる」設計が必要。診療時間の柔軟性が最大の差別化
ターゲット:日本製鉄光製鉄所(光市)と日立製作所笠戸事業所(下松市)の製造業従事者
武器:「製鉄所・鉄道車両製造従事者専門」訴求×MEO即独占×製鉄所健保への法人提案
月商目標:130〜170万円
注意点:光市・下松市は人口が少ないため患者の上限は低い。しかし競合がほぼ存在しないため、取れる患者はほぼ全員が来院する構造だ
ターゲット:岩国基地の米海兵隊・海軍の軍属家族(妻・子ども)
武器:英語問診票×FacebookEnglish投稿×「Similar to Chiropractor」説明×航空自衛隊家族も対象
月商目標:140〜190万円
注意点:米軍家族の転勤サイクルは2〜3年のため、継続患者の入れ替わりが激しい。新患の流入を常に意識したMEO・Facebook投稿の継続が必要
ターゲット:下関市の唐戸市場・南風泊市場周辺の漁業従事者・市場関係者
武器:早朝8時開院×「漁師・市場関係者専門」訴求×漁協連携×「ふく漁師の腰専門」キャッチコピー
月商目標:130〜170万円
注意点:早朝診療枠の確保が絶対条件。9時以降しか開いていない院では漁業従事者の来院タイミングを逃す
ターゲット:萩市・長門市の旅館スタッフ・みかん農家・漁業従事者・高齢住民
武器:MEO即独占(口コミ20〜30件で地域トップ)×農閑期集中来院設計×温泉観光客対応
月商目標:90〜120万円(低コスト運営×独占市場の安定経営)
注意点:萩・長門は人口が少ないため患者数の上限が低い。低固定費運営(家賃・人件費の最小化)が長期安定経営の前提
📌 第8章の急所
パターン③(岩国・米軍英語対応)は成功した場合にSNSバズ・メディア取材が起きやすい。「岩国の整骨院が米軍家族に大人気」という話題は業界ニュースになる可能性があり、採用・多店舗展開の足がかりになり得る。英語対応の整骨院という差別化は岩国市という特定市場を超えて、「英語対応院」というブランドとして山口県全体・広島との県境エリアへの展開にも波及できる。
山口の整骨院市場を一言で表すなら、「全国最低水準の競合密度の中に、誰も取りに行っていない産業需要が複数眠っている県」だ。
周南コンビナートのプラント作業員、光製鉄所の製鉄従事者、岩国基地の米軍家族、下関の漁師——これらは全て「院に行く習慣がない・院への来院経路を知らない」という理由で整骨院を使っていない潜在患者だ。
山口で勝つための3原則
① 「産業の名前」を院のキャッチコピーに入れる
「整骨院」という汎用訴求では、コンビナート作業員も製鉄所職人も漁師も米軍家族も動かない。「化学プラント従事者の腰専門」「ふく漁師の腰を診る院」「English OK・Similar to Chiropractor」——産業・属性・言語に名指しした訴求が「自分のための院だ」という認識を生む。
② 今すぐMEOを整備する——山口は全国でも最も「先手を打てる県」だ
光市・下松市・萩市・長門市のMEOは口コミ10〜50件で地域トップを取れる。これだけ低いハードルで「地域一番院」の看板を掛けられる都道府県は全国に他にない。動くのが1年遅れるほど、このチャンスは小さくなる。
③ 工業・漁業の就業時間に合わせた診療時間設計をする
シフト勤務・早朝漁業という産業特性に合わせて「早朝8時開院」「深夜明け対応」「LINEで当日予約OK」という設計をした院だけが、山口の産業従事者の来院を実現できる。「一般的な10〜19時診療」のままでは、山口の産業需要は永遠に取れない。
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著者プロフィール:宮澤 駿
ピュアグロース株式会社 ヘルスケア事業本部 本部長
大学卒業後、株式会社船井総合研究所に入社。入社後は12年間、整骨院を中心に治療院業界のコンサルティングに特化し、成功事例企業を多数輩出。業界のM&Aにも携わりながら、部長として社内マネジメントも経験。「お客様の純粋な成長」を実現掲げるピュアグロースの理念に共感しヘルスケア事業本部を2026年4月に立ち上げ。パーソナルパーパスは「業界・企業・人の可能性を信じ、伴走し、未来を共に創る」。
📌 公式サイト:https://pure-growth.co.jp/healthcare/
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本レポートはR4衛生行政報告例(厚生労働省)確定データ・各種公開統計および業界調査をもとに執筆しています。