COLUMN
2026.06.19|整骨院マーケットレポート
シリーズについて
このレポートは「47都道府県 整骨院マーケットレポート」シリーズの第18回。ピュアグロース株式会社 ヘルスケア事業本部が、都道府県ごとの整骨院市場を人口構造・競合密度・エリア特性・勝ちパターンの4軸で徹底分析します。経営判断・出店戦略・差別化設計の実務に直接使えるデータをまとめました。
北海道は施術所1,903院(R4確定値)の大市場だ。競合密度は36.9院/10万人で全国平均(40.7院)をやや下回る。
しかし北海道を「一つの市場」として語るのは危険だ。面積83,453㎢(全国の22%)というこの広大な土地に、全く性質の異なる5つの市場が存在する。
道央(札幌市):人口197万人の政令市。北海道の施術所の4〜5割がここに集中する。競合密度は全国平均前後で、東京・大阪の縮小版のような戦いが待っている。
道北(旭川市):人口約33万人の道内第二の都市。農業(米・大豆)と陸上自衛隊の街。競合が薄く、産業特化の訴求が刺さりやすい。
道東(帯広市・釧路市・根室市):十勝平野の農業王国と太平洋の水産業。競合密度が全道で最も薄い「別世界」だ。
道南(函館市):水産業(イカ・コンブ)と観光の街。北海道新幹線延伸(函館北斗)による変化が進行中。
ニセコ・倶知安エリア:外国人スキー客が冬季に集まる「リトル・オーストラリア」。整骨院の英語対応が差別化の武器になる世界唯一の市場だ。
この5市場の中で最も可能性を秘めているのは、整骨院がほとんど存在しない道東の十勝平野とニセコだ。
十勝は日本最大級の農業地帯だ。小麦・じゃがいも・てんさい・豆類・肉牛・乳牛——この農業王国を支える農業従事者が慢性的な腰痛・肩こりを抱えている。しかし「痛みがある程度でわざわざ整骨院には行かない」という農家文化が需要を封じ込めている。この「我慢」を解くことができた院が十勝の地域を独占できる。
北海道は「一つの都道府県」ではなく「5つの異なる国」だ。どの国を攻めるかで、戦略が全く変わる。
指標 | 数値 | 備考
総人口 | 約516万人 | 全国8位(急速に減少中)
高齢者人口(65歳以上) | 約165万人 | 高齢化率約32%
生産年齢人口(15〜64歳) | 約294万人 | 構成比約57%
年少人口(0〜14歳) | 約57万人 | 構成比約11%
高齢化率32%は全国平均(29.1%)を上回り、特に農村・漁業地帯は40〜50%に達するエリアがある。人口減少は全国でも最も深刻な水準で進んでいる。
エリア | 中核都市 | 推計人口 | 主要産業
道央 | 札幌市 | 約250万人 | 行政・商業・観光・製造
道北 | 旭川市 | 約80万人 | 農業・木材・自衛隊・観光
道東 | 帯広市・釧路市 | 約100万人 | 農業(十勝)・漁業・酪農
道南 | 函館市 | 約40万人 | 水産業・観光・食品加工
道西(ニセコ・苫小牧)| 倶知安町・苫小牧市 | 約50万人 | スキーリゾート・製造業・港湾
①農業従事者(十勝・上川・空知・オホーツク)
北海道は日本の農業生産高の約20%を担う農業大国だ。小麦(全国シェア約65%)・てんさい(全量北海道)・ばれいしょ・大豆・玉ねぎ・とうもろこし。大型農機のオペレーションで長時間の振動・前傾姿勢が続き、腰痛・肩こりが慢性化している。高齢化が進む農家の慢性疾患層は安定した需要を持つ。
②酪農従事者(根室・十勝・オホーツク)
生乳生産量全国1位(全国の約54%)を誇る北海道の酪農は過酷な重労働だ。搾乳・飼料配給・糞尿処理・牛舎整備を毎日繰り返す作業は腰・肩・膝への負荷が極めて高い。365日休みなしの生業のため「院に行く時間がない」という声が多いが、逆に「来てくれたら長期患者になる」層でもある。
③漁業従事者(オホーツク・根室・日高・道南)
ホタテ(全国シェア80%以上)・サケ・カニ(毛ガニ・ズワイガニ)・昆布(全国シェア90%以上)・イカ——北海道の漁業は規模・種類ともに全国最大だ。船上での不安定な姿勢・重い網の引き揚げ・冷風にさらされる作業環境が腰痛・肩痛・膝痛の温床になる。
④製造業従事者(苫小牧・室蘭・旭川)
苫小牧(日本製紙・王子製紙・トヨタ自動車北海道・日本ハム)・室蘭(日本製鉄)・旭川(木材・家具)など大規模製造業が集積している。製造業従事者の腰痛・肩こり需要は全国共通だが、北海道の製造業は規模が大きく法人営業のターゲットになりやすい。
⑤スキーリゾート従事者(ニセコ・富良野・サッポロテイネ)
ニセコはパウダースノーで世界的に有名なスキーリゾートだ。冬季(12〜3月)にオーストラリア・中国・台湾・東南アジアからの観光客・移住者が集中する。リフト係・インストラクター・ホテルスタッフの腰痛需要+外国人スキー客の急性外傷需要が冬季に重なる。
指標 | 数値
施術所数(R4確定値) | 1,903院
推計年間市場規模 | 約2,284〜2,740億円
都道府県別で見ると大市場だが、面積が広大なため「1院あたりのカバー人口」が全国最大クラスになるエリアが道東・道北に多数存在する。
📌 第1章の急所
北海道の酪農従事者は「365日牛舎に縛られる」という仕事の性質から院に来にくい。この層へのアプローチは「定期訪問型の施術(農家・牧場への出張施術)」か「休農日(降雪・天候不良日)の当日予約」という設計が現実的だ。出張施術に対応している院が十勝・根室エリアで地域を独占しやすい。
指標 | 北海道 | 全国平均
施術所数(R4確定値) | 1,903院 | 50,919院
競合密度 | 約36.9院/10万人 | 約40.7院/10万人
人口 | 約516万人(全国8位) | —
全国平均をやや下回るが、これは「札幌市周辺は全国平均前後」「道東・道北は全国最低水準」という二極構造が平均値を引き下げている結果だ。
エリア | 推計競合密度 | 特性
札幌市中心部(中央区・北区・東区) | 40〜55院/10万人 | 全国平均以上。差別化必須
札幌市住宅地(西区・南区・清田区) | 35〜45院/10万人 | 中競合。MEO整備で差をつけられる
旭川市 | 25〜35院/10万人 | 道北中核。農業×自衛隊需要
函館市 | 25〜35院/10万人 | 道南中核。観光×水産需要
苫小牧市・千歳市 | 25〜35院/10万人 | 製造業×空港需要
帯広市 | 15〜25院/10万人 | 農業×酪農。低競合
釧路市・根室市 | 10〜20院/10万人 | 漁業×酪農。最低水準
北見市・網走市 | 10〜20院/10万人 | 農業(玉ねぎ)×漁業。最低水準
稚内市 | 5〜15院/10万人 | 最北端。漁業・観光。超低競合
倶知安町(ニセコ) | 5〜15院/10万人 | スキーリゾート。英語対応で独占可能
📌 第2章の急所
釧路市・根室市の競合密度10〜20院/10万人は全国でも最低水準の一つだ。根室市は「ホタテ・カニ・サーモン」の水産業が基盤で、漁業従事者の腰痛・肩痛需要が豊富に存在する。しかし整骨院が少ない理由が「需要がない」ではなく「院を作る人が来ない」という供給サイドの問題だ。根室に開業する覚悟がある施術者には、事実上の地域独占が待っている。
札幌市(人口約197万人)は政令指定都市10区で構成される。日本海側最大の政令市・新潟市と並ぶ規模だが、北海道の人口の38%が集中するため、市場の厚みが全く異なる。
区 | 人口(万人)| 特徴 | 競合の傾向
中央区 | 約25 | 大通・すすきの・商業集積 | 最も競合が多い。差別化が必須
北区 | 約28 | 北大・住宅・農業(北区農村部) | 大学生×住宅需要。中〜高競合
東区 | 約26 | 住宅・商業施設 | 住宅地型。中競合
西区 | 約23 | 住宅・円山・琴似 | 高所得住宅層。中競合
南区 | 約14 | 豊平川・定山渓温泉・農業 | 低競合。農業×温泉観光需要
豊平区 | 約22 | 月寒・住宅密集 | 中競合。住宅地型
清田区 | 約12 | 住宅・郊外型 | 低中競合
白石区 | 約21 | 住宅・商業 | 中競合
厚別区 | 約13 | 新札幌・住宅 | 中競合。新興住宅地
手稲区 | 約14 | 住宅・手稲山(スキー) | 低中競合。スキー×住宅需要
江別市(人口約11万人):札幌近郊の住宅地。北海道教育大学・酪農学園大学など大学が集積する。若い人口と農業(空知平野)の複合需要。
恵庭市(人口約7万人):自衛隊(北部方面隊)・ゴルフ場集積・千歳空港近郊の住宅地。自衛官需要と住宅層需要が重なる。
北広島市(人口約6万人):エスコンフィールド北海道(北海道日本ハム・ファイターズ本拠地)が2023年開業。スポーツ施設周辺の整骨院需要が拡大中。
千歳市(人口約10万人):新千歳空港・自衛隊(千歳基地)・製造業(千歳工業団地)。自衛官・製造業従事者・空港関係者の需要。
📌 第3章の急所
北広島市はエスコンフィールドの開業でスポーツ観戦客・スポーツ施設利用者が急増している。「スポーツ障害専門」「アスリートサポート」の訴求は全道の中でここが最も刺さる。ファイターズ選手の専属院(実質)として地域に認知された院が近隣エリアでのブランドを独占しやすい。
道北の中核都市。農業(上川盆地の米・大豆)・家具製造・自衛隊(北部方面隊司令部・旭川駐屯地)が経済基盤だ。
競合密度:25〜35院/10万人(全国平均を下回る)
旭川の特性:
冬は最低気温-20℃以下になる厳寒地帯。除雪需要が強烈に出る
旭川駐屯地(陸上自衛隊)は北部方面の最大規模の駐屯地。自衛官本人+家族の需要がある
旭川空港(道北の空の玄関)・旭山動物園(年間100万人の観光客)
旭川での勝ち方:
「旭川で口コミ1位」はGoogle口コミ100件・評点4.6前後で達成可能
自衛隊関係者への接触は「駐屯地の広報活動への参加」「家族会へのチラシ配布」が入り口
農閑期(11〜3月)に農業腰痛患者が来院するタイミングを逃さない
日本最北端の都市。漁業(ホタテ・タラ・ウニ・昆布)・観光(宗谷岬・利尻島・礼文島)・酪農が基盤。
競合密度は全国でも最低水準(5〜15院/10万人)。しかし人口3万人という規模の市場で単独開業するには「地域住民との信頼関係構築」が最大の課題になる。地元出身者、または行政の移住支援制度を活用した施術者が最適だ。
📌 第4章の急所
旭川の自衛隊関係者は「訓練・演習後の慢性疲労と急性外傷」が主訴になりやすい。一般の腰痛・肩こりと異なり、「体を動かし続けることを前提にした施術設計」が求められる。「自衛官の体を知っている院」という評判が口コミで広がると、他の整骨院には奪えない固定患者層が形成される。
帯広市を中心とする十勝は「北海道の農業王国」だ。
作物 | 全国シェア | 主要産地市町村
てんさい | 全量(100%)| 十勝全域
スイートコーン | 約40% | 十勝・上川
小麦 | 約65%(道全体) | 十勝・空知
じゃがいも | 約80% | 十勝・後志
豆類(小豆・大豆) | 約90% | 十勝
乳牛(生乳生産) | 約54%(道全体) | 十勝・根室
この巨大農業地帯を支える農業従事者・酪農従事者の腰痛・肩こり需要は、日本の農業地帯の中でも最大規模だ。
農業機械オペレーター:大型トラクター・コンバインで長時間作業する。振動・前傾姿勢による腰椎への負担が慢性的。北海道の農業は規模が大きいため1日10〜15時間の作業も珍しくない。
酪農従事者:
搾乳(朝夕2回、1回2〜3時間)
飼料配給(重いロールベールの移動)
牛舎整備・糞尿処理
これらを365日繰り返す。腰・膝・肩の慢性障害発生率が全職業の中でも高水準だ。
①農閑期(11〜4月)に集中した集客投下
農繁期(5〜10月)は農業従事者は絶対に来院できない。秋収穫終了(10月末〜11月)直後の「農閑期突入タイミング」にチラシ・LINE配信を仕込む。「今年の農作業お疲れ様でした。腰のリセットを」という訴求が最も反応が高い。
②農協(JAとかち・JAきたみらい)との連携
農協の地域集会・農業研修に「農業従事者の腰痛予防セミナー」として参加する。JA職員経由の紹介患者は信頼度が高く、継続率が高い。
③出張施術の検討
牧場・農家への訪問施術(整骨院の施術所外での施術は法的制約があるため要確認)。または「往診型のストレッチ指導」として農家のもとへ行く仕組みが、「院に来られない酪農従事者」との接点になる。
📌 第5章の急所
十勝の農業従事者は農閑期(11〜4月)が来院のゴールデンタイムだ。この時期に月3〜4回来院する患者を30〜50名確保できれば、帯広市内での整骨院経営は安定する。農繁期は来院が止まるが「また農閑期になったら来る」という年間サイクルを設計することが、十勝エリアの繁盛院の共通パターンだ。
倶知安町(ニセコエリア)は全国でも最もユニークな市場だ。
冬季人口爆発:町の通常人口約1.7万人が、スキーシーズン(12〜3月)に数十万人の観光客で溢れる
外国人比率:オーストラリア・中国・台湾・東南アジアからの観光客・移住者・季節労働者が大多数を占める
高単価市場:ニセコのホテル・コンドミニアムは一泊数万〜数十万円。スキー客の購買力が高い
英語が共通言語:日本語が通じない場面が多く、ビジネスは英語対応が前提
整骨院にとってのニセコの意味:
「英語対応できる整骨院」は現時点でほぼ存在しない。スキーで転んで膝・腰を痛めたオーストラリア人が整骨院に来たくても、言語の壁で来院できない現実がある。英語対応の問診票・説明・SNS投稿があるだけで、ニセコエリアでは圧倒的な差別化になる。
①英語対応の徹底
英語対応問診票(症状・部位・既往歴)
Instagram・Googleビジネスの英語投稿
英語話者スタッフ(またはスタッフの英会話研修)
料金表・案内看板の英語表記
②スポーツ障害・急性外傷に特化
スキー・スノーボードによる膝捻挫・腰痛・肩打撲が主訴になる。スポーツ障害対応の施術スキルと、「当日OK・英語OK」という打ち出しが最大の集客武器だ。
③リゾート施設との連携
ニセコのホテル・コンドミニアム・スキースクールに「施術所紹介カード」を配置し、フロントスタッフに紹介してもらう仕組みを作る。「転んだ外国人のお客様を診てくれる院」として施設側にも喜ばれる関係になる。
④オフシーズンの需要設計
夏季(7〜9月)は登山・ラフティング・ゴルフの観光需要がある。地域住民(農業従事者・建設業・観光業)向けの通年施術で閑散期を埋める設計が必要だ。
📌 第6章の急所
ニセコで「英語対応OK」「スキー障害専門」の整骨院が開業すれば、英語圏のSNS(Instagram・TripAdvisor)での口コミが国境を越えて広がる。日本の整骨院で世界中の人に知られる院になる可能性は、ニセコ以外では実現しにくい。これは「北海道の奥地でリスクを取る」挑戦だが、成功した場合のブランド価値は全国最高水準になる。
エリア | 地域1位に必要な口コミ数(推計) | 優先度
札幌市中心部 | 200〜400件 | 時間がかかる
旭川市 | 100〜150件 | 現実的な目標
函館市 | 80〜120件 | 取りやすい
帯広市 | 50〜100件 | 中期で達成可能
釧路市・根室市 | 30〜50件 | 短期で達成可能
稚内市・網走市 | 20〜40件 | 即独占可能
MEO整備は道東・道北エリアで最もコストパフォーマンスが高い。
月 | 配信テーマ
10月末 | 「農作業シーズン終了。腰のリセットのご予約はお早めに」(農業従事者向け)
11月末 | 「除雪シーズンが始まります。腰痛になる前にメンテナンスを」
12〜3月 | 「スキー・除雪後の腰痛は当日対応OK(旭川・函館・苫小牧など)」
4月 | 「農繁期前の腰・肩の調整は今のうちに」
9〜10月 | 「収穫シーズンのピーク疲れが出てくる時期。早めのケアを」
JA北海道グループ:農業腰痛予防セミナーの開催を提案する入り口になる
北海道漁業協同組合連合会:漁業従事者向けの職業病(腰・肩)予防セミナー
苫小牧工業会・旭川産業振興財団:製造業従事者への法人契約アプローチ
ニセコ・富良野・美瑛など観光地に開業する院は、英語・中国語のInstagram投稿が有効だ。地元の農業・漁業のビジュアルコンテンツと整骨院施術を組み合わせた「北海道らしい整骨院」のブランディングが外部からの認知を高める。
📌 第7章の急所
北海道は「チラシ・ポスティング」がまだ有効なエリアが多い。道東・道北の農村・漁業地帯では高齢者のスマートフォン普及率が相対的に低く、チラシ(農協の掲示板・JAの機関誌への広告)が直接的な来院動機になる。「職業特化のキャッチコピー(農業腰痛専門・漁師の体を診る院)」が反応率を高める。
ターゲット:札幌市豊平区・清田区・白石区の30〜50代住民
武器:MEO口コミ集積×紹介カード×季節配信LINE×担当制
月商目標:180〜250万円
注意点:札幌市中央区・北区は高競合エリア。住宅地型の区(清田・白石・豊平)で地域一番院を取る戦略が現実的
ターゲット:旭川市の農業従事者(上川盆地)+自衛官・家族
武器:農閑期集中集客×自衛隊家族会への接触×「除雪腰痛当日OK」冬季訴求
月商目標:150〜190万円
注意点:自衛官への直接的な営業(駐屯地内への立ち入り)は難しい。外部の広報活動・地域イベントへの参加が入り口になる
ターゲット:帯広市・幕別町・音更町の農業従事者・酪農従事者
武器:農閑期集中来院設計×JA連携×「農業腰痛・酪農従事者専門」訴求×MEO
月商目標:農閑期120〜160万円(農繁期は低下を想定した年間設計が必要)
注意点:農繁期(5〜10月)の集客が課題。この時期は製造業・建設業従事者の需要でカバーする設計が必要
ターゲット:ニセコエリアの外国人スキー客・外国人移住者・リゾート従業員
武器:英語対応問診票×Instagram英語投稿×スキー障害特化×リゾート施設連携
月商目標:シーズン中(12〜3月)150〜250万円。閑散期は農業・地元住民需要でカバー
注意点:採用(英語を話せるスタッフまたは英語力のある施術者本人)が前提。施術者本人が英語堪能であれば最も有利
ターゲット:釧路市・根室市・標津町・別海町の漁業従事者・酪農従事者・高齢住民
武器:地域唯一院に近いMEO独占×漁協連携×「漁師の体を診る院」訴求
月商目標:90〜130万円(低コスト運営×独占市場の安定経営)
注意点:採用と「地域に根付く覚悟」が最大の課題。3年以上の長期視点で経営安定化を図るマインドが必要
📌 第8章の急所
パターン⑤(釧路・根室)は「競合ゼロに近い」が「患者数の上限が低い」という構造的課題がある。根室市の人口約2.5万人で整骨院を開業する場合、月60〜80名の患者で経営が成立する「低コスト×高リピート」設計が現実的だ。院の固定費(家賃・人件費)を最小化することが前提になる。
北海道の整骨院市場を一言で表すなら、「面積最大・人口減少最速・市場の性質が5つのエリアで全く異なる都道府県」だ。
「どこに開業するか」の選択が、戦略の9割を決める。
競合密度40〜55院/10万人の札幌市中心部で「普通の整骨院」を開業しても、差別化なしでは埋もれる。一方、釧路・根室・稚内・ニセコという「選ばれにくい場所」に「特定の需要に特化した院」を開業した施術者が、北海道で最も安定した経営をしている。
北海道で勝つための3原則
① 「どの北海道に開業するか」を先に決める
道央(札幌)か、道北(旭川)か、道東(帯広・釧路)か、道南(函館)か、ニセコか——この選択で戦い方が180度変わる。「とりあえず北海道」では戦略が立てられない。
② 季節と産業のカレンダーを集客の設計図にする
除雪(12〜3月)・農繁期(5〜10月)・農閑期(11〜4月)・スキーシーズン(12〜3月)——この季節の波に合わせた集客設計が「北海道らしい経営」を生む。
③ 低競合エリアで先にMEOを取りきる
旭川・函館・帯広・釧路の口コミ50〜100件で地域トップを取れる機会は今だけだ。人口減少が進む北海道では、競合数が自然に減っていく未来が来る。今のうちにポジションを取った院が、10年後に道内で最も強い院になっている。
💬 「うちのエリアはどこにあたるか」が気になった経営者へ。
ピュアグロース株式会社では、整骨院専門の経営相談(初回無料)を受け付けています。エリアのデータを一緒に見ながら、あなたの院の戦略を考えます。
著者プロフィール:宮澤 駿
ピュアグロース株式会社 ヘルスケア事業本部 本部長
大学卒業後、株式会社船井総合研究所に入社。入社後は12年間、整骨院を中心に治療院業界のコンサルティングに特化し、成功事例企業を多数輩出。業界のM&Aにも携わりながら、部長として社内マネジメントも経験。「お客様の純粋な成長」を実現掲げるピュアグロースの理念に共感しヘルスケア事業本部を2026年4月に立ち上げ。パーソナルパーパスは「業界・企業・人の可能性を信じ、伴走し、未来を共に創る」。
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本レポートはR4衛生行政報告例(厚生労働省)確定データ・各種公開統計および業界調査をもとに執筆しています。